平成25年度 施政方針

2013年3月1日

 平成25年第1回十和田市議会定例会(2月27日開会)において、小山田市長が平成25年度の施政方針を述べました。

 

<はじめに>

<国及び当市の現状>

<市の主要施策 三つのまちづくりの視点から>

<市の主要施策 十和田市総合計画の基本目標別>

<人と自然が共生する「しぜん感動・創造都市」>

<豊かな心をはぐくむ「こころ感動・創造都市」>

<安心・安全を支える「くらし感動・創造都市」>

<にぎわいと活力あふれる「しごと感動・創造都市」>

<いきいきと活躍できる「しみん感動・創造都市」>

<平成25年度の財政見通し並びに予算の概要>

<おわりに>

 

 

※ 施政方針とは

  市長の市政運営に対する基本的な考え方や主要な施策などについて述べたものです。

※ 本文書は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干変更があります。

 

はじめに

 平成25年第1回十和田市議会定例会の開会に当たり、市政運営の基本方針並びに所信の一端を申し述べます。
 私は、去る1月20日に執行されました市長選挙において、引き続き2期目の市政を担わせていただくこととなりました。
 今日の地方自治体を取り巻く環境が厳しい中で、市民の皆様の負託に応えるべく、真摯に十和田市のまちづくりに努めてまいる決意であります。

国及び当市の現状

 今、我が国は東日本大震災からの復興、社会保障と税の一体改革、TPP問題、あるいは外交問題、エネルギー問題等々、国の将来を左右する大きな課題が山積しております。
 そのような状況の中、地方の果たす役割は、より一層重要性を増してきていることから、本市の独自性を生かしつつ、市民ニーズを十分に把握しながら、これまでの4年間の取組をさらに大きく前進させていかなければならないものと考えております。
 また、市民の皆様並びに議員各位のご協力により、今後のまちづくりに向けての基礎ができつつあるものと、確かな手ごたえを感じているところであります。
 今後の市政運営に当たっては、市民目線による「信頼される政治姿勢」を基本とし、

 「元気な未来にむけて、市民が豊かさを実感し活躍できるまちづくり」、

 「希望のある未来にむけて、子どもや孫が故郷(ふるさと)に住みたいと思えるまちづくり」、

 「安心な未来にむけて、みんなが安心して暮らせるまちづくり」、

 という、三つのまちづくりの視点を大切にしながら、市民の皆様とともに「元気な十和田市づくり」にまい進してまいります。

市の主要施策 三つのまちづくりの視点から

 こうした考えのもと、平成25年度の主要施策について、最初に、私が公約に掲げた三つのまちづくりの視点から、特に申し上げたい事項をご説明いたします。
 まず、「元気な未来にむけて、市民が豊かさを実感し活躍できるまちづくり」につきましては、

  • 農林水産業、商工業の活性化で、やりがいが実感できるまち
  • 地域資源を生かした観光で、人と人が行き交うまち
  • 歴史と文化が息づき活力と輝きが増すまち

 を目指してまいります。
 特に、今後の日本社会における少子高齢化、人口減少社会が、地方圏において加速度的に進むと予測されていることから、上十三圏域に、秋田県小坂町、おいらせ町が参加し、「複眼型」、「県境型」、「圏域重複型」と三つの類型を組み合わせた2市7町1村で構成される上十三・十和田湖広域定住自立圏による取組を推進し、住民が安心して暮らし続けることができるよう努めてまいります。

 また、本年4月1日には、本市における自治の基本理念、まちづくりを進めていくための基本的なルールを定めた「十和田市まちづくり基本条例」が施行されます。
 まちづくり基本条例の施行を通じて、市民・議会・行政が連携、協力して、市民主体の協働によるまちづくりを進めるため、市民の自主的で公益性のあるまちづくり活動の一層の支援強化に努めるとともに、北里大学をはじめとする産学官連携を推進し、本市の産業、教育、文化の振興につなげてまいります。
 農業分野では、県内トップクラスの生産量を誇る農畜産物の付加価値を高め、農業の活性化を図るため6次産業化を推進し、農家所得の向上に結び付けてまいります。また、肉用牛主産地づくりにより畜産基盤の強化、育成を図るとともに、「十和田湖ひめますブランド」の確立、加工品の開発等による商工業の振興を図ってまいります。
 観光においては、東日本大震災の影響などにより、特に十和田湖畔では観光客が大きく減少し、震災前の水準にいまだ戻っていない厳しい状況にあります。
 こうした中、本年9月には、北海道・東北B-1グランプリin十和田を開催いたします。10万人規模の人出を予想しており、中心市街地のみならず、広く十和田市の元気づくりに生かしてまいります。
 また、十和田湖畔地区においては、食の魅力を高めるとともに、宿泊者への助成、市民が十和田湖に足を運んで、市民がふるさとのPRを出来るような取組など、十和田湖観光活性化事業を推進し「行ってみたい、また来たい」と思える観光地づくりに努め、交流人口の拡大を図ってまいります。
 焼山地区では、スキー場のみならず、地区一帯を温泉、花、アートにより総合的に活性化を図り、十和田湖や奥入瀬、市内の観光振興につなげてまいります。中長期的な取組になりますが、着実に事業を進めていくことで、焼山地区の魅力向上につながるものと考えております。
 さらには、現代美術館が開館5周年を迎えることから、アーティストが焼山地区に滞在し、制作や発表活動を行い、交流人口の拡大を図る記念事業に取り組んでまいります。
 また、現代美術館については、魅力的な企画展や街なかでのアート事業等を実施し、現代アートを活用したまちづくりプロジェクトである「アーツトワダ」を推進してまいります。
 次に、「希望のある未来にむけて、子どもや孫が故郷に住みたいと思えるまちづくり」につきましては、

  • 安心して子どもを産み育てられるあたたかなまち
  • 生きる力と思いやりを持つ子が育つ温もりのあるまち

 を目指してまいります。
 いよいよ4月には、(仮称)市民交流プラザ、(仮称)教育プラザの建設に着手いたします。

 (仮称)市民交流プラザは、市民交流の促進、賑わい創出の拠点として、隈研吾氏が設計を手掛け、平成25年度末に完成の予定であります。 また、(仮称)教育プラザは、教育のための新しい拠点として、安藤忠雄氏の設計により、平成26年度末の完成を目指して取組を進めてまいります。
 両施設に、子どもから高齢者まで広く市民が集い、学習や福祉、市民活動等さまざまな活動を通じた交流・連携を深めることにより、「元気な十和田市」の実現を図ってまいります。
 また、西沢立衛氏による現代美術館とともに、世界的な建築家による建物が新たなまちの魅力となり、市民が誇れるまちづくりに大きく貢献するものと確信しております。
 教育面においては、青森県学習状況調査において、本市の小学校5年生、中学校2年生が県内の市の部で1位の成績を上げており、今後もしっかり支えてまいります。
 また、安全に安心して学習できるように学校施設の耐震化の推進や、四和地区統合小中学校の整備など教育環境の充実に取り組んでまいります。
 一方、すでに昨年度から行っている小学生の入院費用の無料化を、中学生まで拡大するとともに、中央病院の産科の再開に努め、保育所の整備を支援するなど、安心して子どもを産み育てられるまちづくりを進めてまいります。
 次に、「安心な未来にむけて、みんなが安心して暮らせるまちづくり」につきましては、

  • 生涯健康で安心して住める心豊かなまち
  • 環境に配慮した緑豊かなまち

 を目指してまいります。
 誰もが安心して暮らせるまちづくりは、最優先すべき課題であり、生命や財産が守られ、健康な暮らしを確保できて、初めて地域の活力や未来を語ることができると考えております。
 このため、市民の健康と生命を守る中央病院の医師の確保や医師が働きやすい環境整備等に努め、中央病院の経営の安定を図り、高度医療の充実につなげていかなければならないものと考えております。
 また、東日本大震災を教訓に、避難所への誘導を容易にするための案内板整備、防災マップの整備等、市民の安全と安心を確保するため、緊急事態に適切に対処できる防災体制の強化や、自主防災組織の充実を図ってまいります。
 同時に、再生可能なエネルギーを活用し、環境に配慮した自立・分散型のエネルギーシステムの構築に努め、小型の風力発電実証施設の整備、稲生川を活用した先駆的な小水力発電施設整備の支援に取り組んでまいります。 

市の主要施策 十和田市総合計画の基本目標別
人と自然が共生する「しぜん感動・創造都市」

 以上、私の公約に関連して主要な施策について申し述べましたが、市の諸施策につきましては、十和田市総合計画におけるまちづくりの基本目標に沿ってご説明いたします。
 第1に、人と自然が共生する「しぜん感動・創造都市」についてであります。
 十和田湖、奥入瀬渓流に代表される、本市の恵まれた自然を後世に守り伝えていくため、国道103号青橅山バイパスの早期整備を要望していくとともに、マイカー規制を中心としたエコツーリズムプロジェクトや、水質調査をはじめとした環境保全などの事業、「人と自然の共生調査研究事業」などに取り組んでまいります。
 また、良好な市街地形成を図り、一層魅力あるまちを次世代に引き継いでいくため「十和田市都市計画マスタープラン」に基づき、用途地域の見直しを進めてまいります。
 水道事業については、「十和田市上水道第7次拡張事業」を推進し、管理の一元化と経営の一体化による事業の効率化を図るとともに、老朽管更新事業及び基幹水道構造物耐震化事業により、安全で安心な水道水の安定供給に努めてまいります。
 下水道事業については、効率的な整備に努め、処理施設の長寿命化計画に基づき、適切な更新を進めるとともに、十和田下水処理場の耐震化計画に取り組んでまいります。
 農村整備については、農業水利の多面的機能の維持増進を図るとともに、中山間地域総合整備事業により、農業用用排水路・農道・集落道を整備してまいります。
 廃棄物対策については、ごみの減量化とリサイクルの推進を図り、自然との共生を図りながら、循環型社会の形成と地球温暖化対策に努めてまいります。
 道路については、計画的に整備を進め、適正な維持管理に努めてまいります。
 特に、主要地方道三沢十和田線の鉄道敷地を利用した整備については、県へ要望してまいります。

豊かな心をはぐくむ「こころ感動・創造都市」

 第2に、豊かな心をはぐくむ「こころ感動・創造都市」についてであります。
 学校教育については、「知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな子ども」を育成するため、学力向上対策事業や教育相談事業等の推進・充実を図り、「個を生かし生きる力と夢・希望・志をはぐくむ教育活動」を支援してまいります。
 また、子ども夢チャレンジ基金による全国大会などの派遣補助や中学校吹奏楽楽器の整備、障害を持つ子ども達を支える特別支援教育支援員の増員、小学校のコンピュータの更新等、学校教育環境の整備に努めてまいります。
 社会教育については、市民の「学び」を支援し、学校・家庭・地域の連携による社会全体の教育力の向上や、学習成果の活用促進に努めるとともに、次代を担う人材育成の観点から、青少年の郷土愛をはぐくむことをねらいとした「稲生塾」の充実に努めてまいります。
 また、「十和田市家庭読書の日」の啓発に努めるとともに、「子ども司書養成講座」を実施し、子どもの読書活動を推進してまいります。
 文化芸術の振興については、市民の発表、鑑賞機会の充実を図り、文化芸術活動を支援するとともに、文化財の保護活用を図ってまいります。
 社会体育については、市民一人ひとりがそれぞれの年代やライフスタイルに応じて、スポーツを楽しむことができる生涯スポーツ社会の実現に向けて、環境の整備に努めてまいります。

安心・安全を支える「くらし感動・創造都市」

 第3に、安心・安全を支える「くらし感動・創造都市」についてであります。
 セーフコミュニティについては、市民、関係機関等との協働により、全ての市民が安全・安心を実感できるまちづくりを推進していくため、平成26年度の再認証の取得を目指し、継続して事故やけが予防対策に取り組んでまいります。
 市民の健康づくりについては、生活習慣病の予防対策を推進し、健康寿命の延伸を目指してまいります。
 また、少子化対策として、妊婦健診の費用助成と通院費用の一部助成を行うとともに、新たに2歳児発達健診を実施し、障害などの早期発見を重点に子育て支援を推進してまいります。
 さらに、本市の地域医療については、医療・保健・福祉等との連携を強化し、市民が安心して健康で生活できるよう対策を検討し、取り組んでまいります。
 国民健康保険事業については、より安定的な運営を図るため、医療費適正化対策を推進し、特定健康診査、特定保健指導の取組を強化してまいります。
 児童福祉については、児童の安全確保及び保育サービスの向上のため、特別保育事業の充実を図り、子育てを支援してまいります。
 障害者福祉については、障害のある方々の日常生活や社会生活を支援してまいります。
 生活保護については、就労支援員を配置し、就労可能な方の自立を支援してまいります。
 高齢者福祉については、高齢者が地域で元気に暮らせるよう介護予防事業の充実を図ります。また、在宅の高齢者を地域全体で支援するための「高齢者あんしん見守りネットワーク」体制の構築に努めてまいります。
 消費生活の安心・安全の確保については、消費生活センターを開設し、相談窓口の充実・強化を図り、消費生活における被害を未然に防止するよう努めてまいります。
 消防力の強化については、消防屯所の改築、消防車両の更新を順次行うとともに資機材の整備などを行い、活動環境の改善を図ってまいります。
 また、消防団員の確保については、住民の理解を深めるため広報、啓発活動を展開し事業所などとの連携を図り、消防団への入団を促進してまいります。

にぎわいと活力あふれる「しごと感動・創造都市」

 第4に、にぎわいと活力あふれる「しごと感動・創造都市」についてであります。

 本市産業の基幹的な役割を担う農業については、農業者や営農組織の経営改善の支援、収益性・生産性の高い農地利用の促進を図るとともに、新規就農・経営継承を支援するなど、担い手の育成確保に努めてまいります。
 畜産については、家畜防疫体制の強化に努め、北里大学との連携による畜産生産物の高品質化、公共牧場の機能強化及び利用促進、畜産農家の飼料自給率向上を図る低コスト飼料の生産・利用の普及、担い手の育成等により畜産振興を図ってまいります。
 林業については、森林の有する多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、適正な森林施業の実施により、健全な森林資源の維持増進を図ります。
 観光振興については、多種多様な観光情報を積極的に発信し、現代美術館や新渡戸記念館等の観光資源を有機的につなげるとともに、十和田バラ焼きなど食の魅力も組み込みながら、本市の魅力を高めてまいります。
 さらには、「新たな青森の旅・十和田湖広域観光協議会」や「十和田エイト・ライン観光協議会」等、近隣自治体との連携による広域観光を推進し、周遊型観光の確立と受入体制の充実を図ってまいります。
 中心市街地の活性化については、コンパクトで賑わいのあるまちづくりを目指し、商店街が実施する賑わい創出事業などを支援するとともに、街なか居住の推進に取り組んでまいります。
 雇用の創出については、県の緊急雇用創出事業などを積極的に活用し、雇用の場の確保に努めるとともに、地域産業の振興を担う人材育成事業に取り組んでまいります。

いきいきと活躍できる「しみん感動・創造都市」

 第5に、いきいきと活躍できる「しみん感動・創造都市」についてであります。
 行政改革については、「第2次行政改革実施計画」の着実な取組を進め、効果的・効率的な行政経営の実現を図るとともに、外部評価を含めた事務事業評価を実施し、評価の客観性、信頼性及び透明性の向上と成果重視の市政運営に努めてまいります。
 行政組織については、多様化する市民ニーズに対応し、迅速かつ的確なサービスを提供するとともに、組織のスリム化や事務分掌の見直しを行い、民生部に市民力を生かした協働のまちづくりを積極的に推進する「まちづくり支援課」を、農林部に農業の6次産業化ととわだ産品の一層の販売促進を図るため、「とわだ産品販売戦略課」を新設するなど、重点施策の推進及び重要課題への取組をより一層強化してまいります。
 また、情報公開に努め、行政の透明性の向上と説明責任を徹底するとともに、親切丁寧な窓口業務や各種相談受付等、迅速で適切な対応による市民サービスの向上に努めてまいります。

平成25年度の財政見通し並びに予算の概要

 最後に、平成25年度の財政見通しについてであります。
 長引く景気低迷などによる市税収入の落込みや社会保障関係経費が増加しているなど厳しい財政環境の中で、これまで行財政の効率化や経費の節減に努め、持続可能な財政運営に取り組んでまいりました。
 このような状況の中、ここ数年間の財政状況は、国の財政的な政策の実施などから、基金に頼らない財政運営ができておりますが、中長期的な視点で見ると、病院事業への対応や学校施設の耐震化及び大規模改修事業、公共施設の老朽化対策など大きな課題も抱えており、決して楽観視できる状況にはないものと認識しております。
 このことから、平成25年度の予算編成に当たっては、これまで以上に「事務事業の選択と集中」に努めながら、基金に頼らない財政運営を主眼に、十和田市の元気につながる着実な取組や、将来負担の軽減につながる効果的な取組に重点的に配分するとともに、昨年度に引き続き、政策の実現を着実に進めるための1億円規模の特別枠を設けました。
 この結果、一般会計予算の歳出総額は前年度比2.8%増の290億円となり、財政調整基金からの繰入額は9,750万4,000円となりました。

おわりに

 今後も、厳しさが増す財政環境にありますが、公営企業会計を含めた市全体の財政運営を勘案しながら、「感動・創造都市」の実現を目指してまいります。
 以上、平成25年度における市政運営の諸施策についての概要と、所信の一端を申し述べさせていただきました。

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