平成29年度 施政方針

2017年3月1日

 平成29年第1回十和田市議会定例会(2月28日開会)において、小山田市長が平成29年度の施政方針を述べました。

 

<はじめに>

<国及び当市の現状>

<平成29年度の主要施策並びに予算特別枠>

<市の主要施策 十和田市総合計画の基本目標別>

<「市内外からより多くの人々や消費を呼び込めるまち(産業振興)」>

<「地域全体で子育て・子育ちをしっかりと支えるまち(子育て・教育)」>

<「すべての市民が健やかに暮らせるまち(健康・福祉)」>

<「だれもが楽しく学び、豊かな心と文化が息づくまち(生涯学習・文化・スポーツ)」>

<「地域で助け合い、災害に強く犯罪のない、安全・安心なまち(安全・安心)」>

<「ゆとりと潤いあふれる暮らしを実感できるまち(環境)」>

<「快適な暮らしや活発な経済活動を支える都市基盤が整ったまち(都市基盤)」>

<「地域経済社会の持続的な発展を支える強固な経営基盤が確立したまち(自治体経営)」>

<平成29年度の財政見通し並びに予算の概要>

<おわりに>

 

 

※ 施政方針とは

  市長の市政運営に対する基本的な考え方や主要な施策などについて述べたものです。

※ 本文書は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干変更があります。

 

はじめに

  平成29年第1回十和田市議会定例会の開会に当たり、所信の一端並びに市政運営の基本方針を申し述べます。

  私は、去る1月22日に執行されました市長選挙において、引き続き、3期目の市政を担わせていただくこととなりました。

  改めて、市長としての責務を重く受けとめ、本市の更なる発展と諸課題の解決に真摯に取り組むとともに、確かな前進が実感できるまちづくりに努めてまいる所存であります。

国及び当市の現状

  我が国の社会経済情勢は、これまでの拡大・成長を基調とする社会から安定・成熟型の社会へと移行してきており、これまで機能していた制度や仕組みの見直しを迫られるなど、時代の大きな転換期を迎えております。

  本市におきましても、人口減少・少子高齢化対策や地域経済の維持増進、観光振興、公共施設の整備など、取り組むべき多くの課題を抱えておりますが、これらの課題を解決するため、先般、総合的かつ計画的な行政運営を進めていく指針となる、市の最上位計画に位置付けられる「第2次十和田市総合計画」前期基本計画を策定いたしました。

  昨年9月に議決をいただいた、この計画の基本構想では、「~わたしたちが創る~希望と活力あふれる十和田」を将来都市像に掲げたところですが、その実現に向け、これまで以上に関係各位をはじめ市民の皆様との連携・協働を図りながら、将来にわたり持続可能な地域を目指し各種施策に取り組んでまいります。

平成29年度の主要施策並びに予算特別枠

  こうした思いのもと、平成29年度の主要施策について、はじめに、私が公約に掲げた3つのまちづくりの視点から、特に申し上げたい事項をご説明いたします。

  まず、「元気な未来にむけて、市民が豊かさを実感し活躍できるまちづくり」につきましては、

 ・ 農林水産業、商工業のさらなる活性化でやりがいが実感できるまち

 ・ 雇用の場を確保し安心して住めるまち

 ・ 地域資源を活かした観光で、人と人が行き交うまち

 ・ 歴史と文化が息づき活力と輝きが増すまち

 を目指してまいります。

  農業については、食料・農業・農村に関する基本理念を明確にし、安全・安心な農産物の生産と消費拡大を促進することで、本市産業の基幹的な役割を担う農業の持続的な発展を図ってまいります。

  商工業については、中小企業や創業希望者等を支援することにより、地域産業の活性化、雇用の創出及び空き店舗の解消に努めてまいりますとともに、食肉流通拠点の充実や雇用の拡大に向け、大型食肉処理施設立地への働きかけを行ってまいります。

  観光については、昨年7月に本市を含む十和田八幡平国立公園が、環境省の「国立公園満喫プロジェクト」のモデル地区に選定されたことから、具体的な取組を示す「十和田八幡平国立公園ステップアッププログラム2020」に基づき、国や県と軌を一にして国立公園のブランド化と外国人観光客の誘客を促進してまいります。

  さらに、日本版DMOの推進やインバウンド対策等による観光地域づくりを進め、観光消費額の増加と雇用の増大に努めてまいります。

  また、本年は、県内10市のお祭りが集まる「あおもり10市大祭典」が本市で開催されます。多くの来場者を市民によるおもてなしで迎えるとともに、この機会を生かし、地域の活性化と観光振興を図ってまいります。

  次に、「希望あふれる未来にむけて、子どもたちが故郷に住みたいと思えるまちづくり」につきましては、

 ・ 安心して子どもを産み、育てられるあたたかなまち

 ・ 住んで良かったと思えるまち

 ・ 生きる力と思いやりを持つ子が育つ温もりのある まち

 を目指してまいります。

  本市における喫緊の課題であります人口減少・少子高齢化社会に対応するため、「十和田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略」に基づき、結婚や移住・定住対策、子育て支援をはじめとする地方創生41事業に取り組んでまいります。

  特に、地域への新しい人の流れをつくる取組としては、市外からの新規就農者を確保する「移住・定住就農支援」や圏域外からの転入者に対する「住宅取得・改修支援」、空き家バンクの活用による「若者世代定住」等を推進し、定住者の増加に努めてまいります。

  また、市民・大学とのネットワーク形成など、多様な交流を推進してまいります。

  併せて、市民の知識や経験をまちづくりの様々な分野に生かすため、市民の主体的な活動を支援するとともに、コミュニティ組織の広域化等の基盤強化により、地域コミュニティ機能の維持・増進を図ってまいります。

  次に、「安心な未来にむけて、みんなが安心して暮らせるまちづくり」につきましては、

 ・ 生涯健康で安心して住める心豊かなまち

 ・ 環境に配慮したまち

 を目指してまいります。

  本市における防災・災害対応拠点である新たな市役所庁舎については、耐震性と利便性に配慮し、平成31年度の開庁に向け建設工事に着手してまいります。

  病院事業については、市民の健康と生命を守るため、引き続き、医師確保に努めながら、医療の質的向上と「十和田市立中央病院新改革プラン」に基づいた病院経営の安定化を図ってまいります。

  また、防犯灯等のLED化により省エネルギー化を推進するなど、安全・安心なまちづくりに努めてまいります。

市の主要施策 十和田市総合計画の基本目標別
「市内外から多くの人々や消費を呼び込めるまち(産業振興)」

  以上、私の公約に関連して主要な施策について申し述べましたが、市の諸施策につきましては、新たな「総合計画」に掲げる基本目標に沿ってご説明いたします。

  基本目標1は、市内外からより多くの人々や消費を呼び込めるまち(産業振興)についてであります。

  農業については、新規就農・経営継承者を支援するなど、多様な地域農業の担い手の育成・確保に努めるとともに、付加価値の高い農産物の生産・出荷の拡大に努めてまいります。

  また、改正農業委員会法のもと、農地等の集積・集約化、遊休農地の発生防止・解消など農地等利用の最適化推進に取り組んでまいります。

  さらに、農業体験交流会などの開催を通した出会いの場の創出により、農業後継者の結婚への支援をしてまいります。

  とわだ産品の販売促進については、豊富で魅力的な1次産品の強みを生かした付加価値の高い商品づくりや6次産業化を支援するとともに、にんにくをはじめとする主要4野菜や十和田湖ひめます、十和田湖和牛等のブランドイメージを保全・強化し、販売拡大を図ってまいります。

  畜産については、県内一の生産量を誇る肉用牛の主産地づくりを強化するため、優良繁殖雌牛の地元への保留確保を支援してまいります。

  林業については、森林の有する多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、再造林を支援するなど、森林資源の維持増進を図ってまいります。

  観光については、日本有数の景勝地である十和田湖、奥入瀬、八甲田に加え、現代美術館等の多彩な観光資源を磨き上げ、ターゲットを明確にした観光誘客活動を推進してまいります。

  また、観光客の受入れ体制の充実を図るため、観光施設の無料公衆無線LANの整備を進めてまいります。

  商業の振興については、電子商取引などインターネットを活用して販路拡大に取り組む中小事業者を支援するとともに、中心市街地の活性化に取り組んでまいります。

  産業力の強化については、企業誘致支援大使と連携し、地域に根ざした企業の誘致活動を推進するとともに、既存の中小事業者などに対する各種融資制度の充実及び利用促進に取り組んでまいります。

  雇用の安定については、創業希望者に対する包括的支援体制の充実や若年者等の人材育成及びUIJターン就職者に対する支援を行うとともに、女性や高齢者の就業を支援してまいります。

「地域全体で子育て・子育ちをしっかりと支えるまち(子育て・教育)」

  基本目標2は、地域全体で子育て・子育ちをしっかりと支えるまち(子育て・教育)についてであります。

  安心して子どもを産み育てられる環境づくりについては、第3子以降の保育料の軽減拡大や医療費助成等に取り組み、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。

  母子保健については、助産師による訪問・相談事業や、子育て情報配信システムの導入などにより、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援体制の充実を図ってまいります。

  また、家庭相談員の相談体制を強化し、よりきめ細やかな助言・指導に努めてまいります。

  学校教育については、次期学習指導要領改訂を見据え、英語教育や道徳教育の充実に向けた体制整備を進めるとともに、引き続き、日本一を目指した特色ある教育活動の推進事業に取り組み、活気ある教育活動の展開を図ってまいります。

  また、新聞を活用した学習を通して、より社会性豊かな教育活動の展開を図りながら、確かな学力の向上に取り組んでまいります。

  学校施設の整備については、十和田湖小・中学校の併置を進めるとともに、三本木中学校の建設及び屋内運動場の非構造部材の耐震化に取り組んでまいります。

  また、特別な支援を必要とする子どもたちのため、教育支援員の充実を図るとともに、引き続き、子ども夢チャレンジ基金による全国大会等への派遣支援を実施してまいります。

  家庭教育については、家庭における教育力の向上に取り組み、あわせて地域全体で子どもたちを育てる機運を醸成してまいります。

「すべての市民が健やかに暮らせるまち(健康・福祉)」

  基本目標3は、すべての市民が健やかに暮らせるまち(健康・福祉)についてであります。

  健康づくりの推進については、「健康とわだポイントラリー」の拡充や検診項目の追加、「健康とわだエンジョイウォーク」の実施により、市民の各種健診等の受診率向上及び運動習慣の定着を図ってまいります。

  高齢者福祉については、高齢者が可能な限り住み慣れた地域において自立した日常生活を営むことができるよう、新たに「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施するほか、高齢者の社会参加の促進と見守り体制の充実を図ってまいります。

  また、高齢者福祉施策の指針となる「第7期十和田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」の策定に取り組んでまいります。

  障害者福祉については、福祉サービスや障害に対する理解を深めてもらうための普及啓発に努めてまいります。

  地域福祉の推進については、地域での支え合いや助け合いの必要性など市民の福祉意識の醸成に努めてまいります。

  生活保護については、適切な保護の実施とともに、受給者の就労や自立の促進を図ってまいります。

  また、生活困窮者については、一人ひとりの状況に応じた相談支援や就労支援などにより、早期自立に向けた支援に努めてまいります。

  国民健康保険事業については、医療費支出の適正化や保険税の収納率向上に努め、安定的な運営を目指してまいります。

「だれもが楽しく学び、豊かな心と文化が息づくまち(生涯学習・文化・スポーツ)」

  基本目標4は、だれもが楽しく学び、豊かな心と文化が息づくまち(生涯学習・文化・スポーツ)についてであります。

  生涯学習については、市民のライフステージに応じた「学び」を支援するとともに、その成果を地域に生かす仕組みづくりに取り組み、活力のある地域社会の創造を目指してまいります。

  また、市民図書館については、読書活動の推進に積極的に取り組み、地域を支える情報拠点の場としての役割を果たしてまいります。

  文化芸術の振興については、市民の発表、鑑賞機会の充実を図り、文化芸術活動を支援するとともに、文化遺産の保存及び活用に努めてまいります。

  また、滝沢家寄贈の古文書の翻刻・公開に取り組むとともに、郷土館及び十和田湖民俗資料館の充実を図ってまいります。

  スポーツの振興については、八甲田パノラマパークゴルフ場のコース増設や(仮称)屋内グラウンドの基本計画策定等に取り組むほか、市民が暮らしの一部としてスポーツに親しむことのできる環境の整備に努めてまいります。

「地域で助け合い、災害に強く犯罪のない、安全・安心なまち(安全・安心)」

  基本目標5は、地域で助け合い、災害に強く犯罪のない、安全・安心なまち(安全・安心)についてであります。

  防災については、緊急事態に適切に対処できる体制の強化を図るとともに、地域における防災力向上のため自主防災組織の充実を図ってまいります。

  消防力の強化については、消防屯所の改築、消防団車両の更新を行うとともに、資機材の整備など、活動環境の向上を図ってまいります。

  すべての市民が安全・安心を実感できるまちづくりについては、事故やけがは予防できるという理念のもと、市民・関係機関等との協働によるセーフコミュニティに継続して取り組んでまいります。

  また、治安や生活環境の悪化を防ぐため、空き家の適正管理に向けた指導等を強化してまいります。

  消費生活の安全・安心の確保については、消費生活センターを活用し、安定した相談体制の確立を図るとともに、消費者への意識啓発を推進してまいります。

「ゆとりと潤いあふれる暮らしを実感できるまち(環境)」

  基本目標6は、ゆとりと潤いあふれる暮らしを実感できるまち(環境)についてであります。

  良好な環境づくりについては、「みどりの管理計画」に基づき、公園、保全地区等の適正な管理に努めてまいります。

  廃棄物対策については、「第3次十和田市ごみ減量行動計画」を策定し、ごみの発生抑制、再利用及び再生利用をより一層推進することにより、循環型社会の形成に努めてまいります。

「快適な暮らしや活発な経済活動を支える都市基盤が整ったまち(都市基盤)」

  基本目標7は、快適な暮らしや活発な経済活動を支える都市基盤が整ったまち(都市基盤)についてであります。

  都市基盤の形成については、新たに「立地適正化計画」を策定し、持続可能でコンパクトなまちづくりを目指してまいります。

  また、市営住宅の長寿命化に取り組むとともに、「PFI等導入可能性調査」の結果に基づく建替えについて検討してまいります。

  農村集落については、地域の特性を踏まえながら農地を保全するとともに、県営事業により、農業用水施設や農道等を整備してまいります。

  道路整備については、計画的な整備を進めるとともに、橋梁等の道路施設について定期的な点検及び補修を実施するなど、適正な維持管理に努めてまいります。

  また、主要地方道三沢十和田線の渋滞解消や地域高規格道路等の整備促進について、関係機関に要望してまいります。

  水道事業については、焼山地区統合簡易水道の整備により、施設の一元化による管理と運営の効率化を図ってまいります。

  また、水道事業全体に係る基本計画の策定に取り組み、水道施設の老朽化対策を図るとともに、安全で安心な水道水の安定供給に努めてまいります。

  下水道事業については、管渠整備を進めるとともに、十和田下水処理場及び農業集落排水処理施設の設備更新に取り組んでまいります。

  また、十和田下水処理場における「し尿・浄化槽汚泥共同処理」については、十和田地区環境整備事務組合と協議検討を行いながら汚泥処理施設整備を進めてまいります。

「地域経済社会の持続的な発展を支える強固な経営基盤が確立したまち(自治体経営)」

  基本目標8は、地域経済社会の持続的な発展を支える強固な経営基盤が確立したまち(自治体経営)についてであります。

  行政運営の効率化については、自助・共助・公助を適切に組み合わせながら、市民サービスのより効果的・効率的な提供に努めるとともに、多様化・高度化する市民ニーズに対応するため、職員の資質向上を図ってまいります。

  行政改革については、「第3次行政改革実施計画」に基づく取組を着実に進め、効果的かつ効率的な行政経営の実現を図るとともに、引き続き、外部評価を含めた事務事業評価を実施し、評価の客観性及び信頼性の向上と成果重視の市政運営に努めてまいります。

  公共施設の老朽化対策については、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化などに取り組んでまいります。

平成29年度の財政見通し並びに予算の概要

  最後に、平成29年度の財政見通しであります。

  平成29年度の予算編成に当たっては、限りある経営 資源を最適に活用するため、一層の選択と集中を行いつつ、地方創生の考え方を包含した第2次総合計画の実現に向けた取組を着実に進めるため、特に、前期基本計画における重点プロジェクトとして、総合戦略掲載事業、市役所庁舎及び三本木中学校の建設をはじめとする大規模建設等事業並びに国立公園満喫プロジェクト事業に取り組んでまいります。

  この結果、一般会計予算の歳入歳出総額は、前年度比3.3パーセント増の299億7,000万円となり、財政調整基金からの繰入額は前年度から1億2,226万3,000円減の6億7,174万9,000円となりました。

  また、地方債残高も平成29年度末において、前年度から3億5,385万9,000円減の287億3,242万3,000円の見込みとなっております。 

おわりに

  今後も、厳しさが増す財政環境にありますが、市民の誇りとして受け継がれてきた地域資源を生かしながら、魅力に満ちたまちの創出に邁進してまいります。

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