南アメリカ原産のアリ科ソレノプスィス属(トフシアリ)
体長は2.5ミリメートル~6.0ミリメートルほどの小さな赤茶色のアリです。腹部先端に毒針があり、強い毒性を持ちます。
土で直径25センチメートル~60センチメートル、高さ15センチメートル~50センチメートルのドーム状のアリ塚を作り、集団で生活します(アリ塚が形成されるまで2~3年かかります)。
南アメリカ原産ですが、亜熱帯~温帯でも生息が可能で、草地など比較的開けた環境を好みます。
北米、中国、オーストラリアなどにも定着しています。
刺されると、アルカロイド系の強い毒による痛みやかゆみ、発熱、じんましん、激しい動悸等の症状が引き起こされます。
また、アレルギー性のショックで昏睡状態に陥ることもあります(アナフィラキシーショック)。
他種のアリと競合し、駆逐する恐れがあります。
極めて攻撃的で、節足動物のほか爬虫類、小型哺乳類をも集団で攻撃し、捕食することが知られており、鳥類の営巣・雛の育成に影響を及ぼした例もあります。
牛、馬、鶏など家畜への死傷被害、農地への営巣などが懸念されます。
これまで、日本国内では見つかっていませんでしたが、平成29年6月以降、兵庫、愛知、大阪、東京、神奈川、福岡、大分で見つかりました。
ヒアリの多くは、外国から運ばれてきたコンテナの中や、コンテナを水揚げするコンテナヤードで見つかっています。
※環境省が関係機関と協力し、発見地点から周辺2キロメートル程度まで規模を拡大し捕獲・調査を行っています。
刺したアリがヒアリであれば、刺された時に熱いと感じるような激しい痛みがあります。
まずは患部を流水で洗い流し、冷やしながら20~30分程度安静にしてください。
急激な容体の変化が現れたらすぐに病院で受診してください。
受診の際は、「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーの可能性があること」を病院に伝えてください。
※ヒアリの毒への反応は人によって大きく異なります。
※意識障害を引き起こす場合があります。安静にしている際にも一人にならないようご注意ください。
無理に判別しようとせず、速やかに下記担当係までお知らせください。
なお、アリが死んでいても毒針が出ている場合がありますので、決して素手で触れないでください。